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はじめに:あなたにとっての「運命の一冊」を見つけよう
「何か面白い小説が読みたいな…」
そう思っても、世の中には星の数ほどの作品があふれていて、どれを選べばいいか迷ってしまいますよね。
人生で読める本の数には限りがあるからこそ、心から「読んでよかった」と思える一冊に出会いたいもの。
この記事では、複数のランキングやおすすめ作品を集めた信頼性の高いデータベースを基に、7つの人気ジャンルごとにおすすめの小説をランキング形式でご紹介します!
あなたの本棚に加わる、運命の一冊を見つけるお手伝いができれば幸いです。
1. 【恋愛小説】心ときめく、涙する。珠玉のラブストーリーTOP20
2. 【青春・人間ドラマ小説】あの頃の輝きと人生の深みを感じるTOP20
3. 【歴史・時代小説】激動の時代を生きた人々のロマンに胸が熱くなるTOP20
4. 【ミステリー小説】巧みな伏線と衝撃の結末!傑作ミステリーTOP20
5. 【SF小説】想像力の限界を超える!科学と空想の世界TOP9
6. 【ファンタジー小説】魔法、異世界、冒険!心躍る幻想物語TOP11
7. 【ホラー小説】背筋が凍る恐怖体験。傑作ホラー小説TOP20
まとめ :さあ、読書の旅に出かけよう
1. 【恋愛小説】心ときめく、涙する。珠玉のラブストーリーTOP20

甘酸っぱい青春の恋から、深く考えさせられる大人の愛まで、さまざまな「愛のかたち」を描く恋愛小説。
登場人物に感情移入したり、自らの経験と重ね合わせたり…。読む人の心を豊かにしてくれる、人気の恋愛小説ランキングをご紹介します。
- 君の膵臓をたべたい / 住野よる 病院で「共病文庫」という日記を拾ったことをきっかけに、主人公の「僕」は、クラスメイトの山内桜良が膵臓の病で余命いくばくもないことを知ってしまいます。正反対の性格の二人が、秘密を共有することで次第に心を通わせていく日々を、瑞々しくも切なく描いています。物語の最後に明かされる、衝撃的なタイトルの本当の意味に、心を揺さぶられ涙する人が続出した名作です。
- ノルウェイの森 / 村上春樹 主人公のワタナベが、学生時代を回想する形で物語は進みます。亡くなった親友の恋人であった繊細な女性・直子と、大学で出会った快活で生命力あふれる緑。二人の対照的な女性の間で揺れ動くなか、ワタナベは愛すること、生きること、そして死と向き合っていきます。「究極の恋愛小説」と評され、世界中で読み継がれる村上春樹の代表作です。
- アイネクライネナハトムジーク / 伊坂幸太郎 一見するとバラバラに見える、ごく普通の人々の出会いを描いた6つの短編集。しかし、読み進めるうちに、それぞれの物語が少しずつ繋がり、最後の物語で全ての伏線が美しい一つの星座のように結びつきます。「特別なことは起きない。でも、だからこそ愛おしい」そんな日常に潜む小さな奇跡と、出会いの連鎖を描いた、心温まる一冊です。
- 植物図鑑 / 有川浩 ある日、OLのさやかがマンションの前で倒れていた青年・イツキを拾うところから物語は始まります。「お嬢さん、よかったら俺を拾ってくれませんか」という不思議な出会いから始まった、週末ごとに野草を採りに行く「狩り」を条件とした期限付きの同居生活。彼が作る美味しい野草料理と共に、二人の恋がゆっくりと育まれていく様子が描かれる、心温まる物語です。
- マチネの終わりに / 平野啓一郎 世界的なクラシックギタリストの蒔野と、パリの通信社に勤務するジャーナリストの洋子。初めて出会った時から強く惹かれ合いながらも、現実の壁やすれ違いによって、二人の関係は思うように進みません。40代という人生の岐路に立った大人の男女の切実な恋愛と、移ろいゆく人生を描いた重厚な物語。甘いだけの恋愛では物足りない方に。
- ぼくは明日、昨日のきみとデートする / 七月隆文 京都の美大に通う学生・高寿が、電車の中で一目惚れした女性・愛美に勇気を出して声をかけ、交際が始まります。しかし、どこか謎めいた彼女には、高寿には想像もできない大きな秘密が隠されていました。二人の運命が交差する、切なくも美しいファンタジックなラブストーリーです。
- クジラの彼 / 有川浩 自衛隊を舞台にした恋愛模様を描く、胸キュン必至の短編集。特に表題作は、潜水艦乗りの彼とのもどかしくも甘い遠距離恋愛が描かれ、人気を博しています。『海の底』など他の有川作品の登場人物たちのその後も描かれており、シリーズのファンにはたまらない一冊です。
- きみはポラリス / 三浦しをん 「恋愛」という一言では括れない、さまざまな愛の形を描いた短編集。男女の純粋な恋はもちろん、同性同士の愛、兄弟の絆、歪んだ執着まで、多様な人間関係を三浦しをんらしい鋭くも温かい視点で切り取っています。
- ふがいない僕は空を見た / 窪美澄 助産院を舞台に、性にまつわる人間の業や孤独、そして愛を求める人々の姿を赤裸々に描いた作品。登場人物それぞれの視点で語られる物語が、生々しくも切実に胸に迫ります。山本周五郎賞を受賞した衝撃作です。
- きいろいゾウ / 西加奈子 田舎で暮らす、少し変わった夫婦の物語。体に秘密を抱える妻・ツマと、売れない小説家の夫・ムコ。お互いを深く愛しながらも、言えない秘密を抱える二人の愛おしい日々を通して、夫婦や愛の本質を優しく問いかけます。
- カフーを待ちわびて / 原田マハ 沖縄の小さな島で暮らす主人公のもとに、ある日「嫁に来ます」という一通の手紙と共に、見知らぬ美女が現れます。沖縄の美しい自然を背景に、ゆっくりと育まれる二人の愛と、「カフー(沖縄の言葉で“果報・幸せ”)」を待つ人々の姿を温かく描いた物語です。
- 空飛ぶ広報室 / 有川浩 不慮の事故でパイロットの夢を絶たれた元戦闘機乗りと、勝ち気なテレビディレクター。航空自衛隊の広報室を舞台に、仕事を通してぶつかり合いながらも惹かれ合っていく二人を描きます。お仕事小説としても恋愛小説としても楽しめる爽快な一冊。
- すべて真夜中の恋人たち / 川上未映子 人付き合いが苦手な34歳の校正者・冬子が、年上の物理教師と出会い、少しずつ自分の世界を広げていく物語。孤独と、恋が始まる瞬間の煌めきを、川上未映子ならではの繊細で美しい文体で描き出します。
- ダブル・ファンタジー / 村山由佳 人気脚本家の奈津が、夫との満たされない生活から逃れるように、次々と他の男性との官能的な関係に溺れていきます。女性の性愛と自立を大胆かつ赤裸々に描き、文学賞も受賞した衝撃作です。
- レインツリーの国 / 有川浩 あるブログがきっかけでメールのやりとりを始めた男女。しかし、実際に会うことを彼女は頑なに拒みます。その理由には、彼女が抱える「秘密」がありました。顔も知らない相手との心の交流と、障害を乗り越えようとする純粋な恋を描きます。
- ラブコメ今昔 / 有川浩 有川浩の真骨頂であるラブコメディが詰まった短編集。思わず顔がにやけてしまうベタ甘な展開から、少しビターな大人の恋まで、様々なシチュエーションの物語が楽しめます。胸キュンしたい時にぴったりの一冊です。
- スプートニクの恋人 / 村上春樹 主人公の「ぼく」が想いを寄せるすみれは、17歳年上の女性・ミュウに恋をします。やがてすみれはギリシャの小島で忽然と姿を消してしまう…。「ここにいる私」と「どこかに行ってしまった私」をテーマに、恋と孤独、世界の在り方を描く幻想的な物語。
- ナラタージュ / 島本理生 高校時代、演劇部の顧問教師に恋をした泉。大学生になり彼と再会するが、その恋は決して許されるものではありませんでした。忘れられない人へのどうしようもない愛情の痛みと、再生を描いた切ない恋愛小説です。
- 恋愛中毒 / 山本文緒 心を閉ざしていた主人公・水無月が、不倫相手の小説家・創路にのめり込んでいく物語。「狂おしいほど好き」という感情が人をどこまで変えてしまうのか。恋が人を狂わせる様を恐ろしいほどリアルに描いた衝撃作です。
- 桜のような僕の恋人 / 宇山佳佑 美容師の美咲に恋をした晴人。しかし幸せな日々のなか、美咲は人の何十倍もの速さで老いていく難病を発症してしまいます。限られた時間のなかで愛を育む二人の姿が涙を誘う、儚くも美しいラブストーリーです。
2. 【青春・人間ドラマ小説】あの頃の輝きと人生の深みを感じるTOP20

学生時代の甘酸っぱい思い出や、人生の岐路に立ったときの葛藤、家族や友人との絆。
読むと心が温かくなったり、明日への活力が湧いてきたりする青春・人間ドラマ小説は、幅広い世代に愛されています。
懐かしいあの頃や、これからの人生に思いを馳せることができる作品を集めました。
- 夜のピクニック / 恩田陸 全校生徒が24時間かけて80kmを歩き通す高校の伝統行事「歩行祭」。ただひたすら歩くだけの特別な時間の中で、生徒たちは友人関係や恋愛、家族への想いなど、普段は口にできないことを語り合います。異母兄妹である主人公二人の心の交流を軸に、青春時代のきらめき、悩み、そして未来への希望を繊細に描き出した、青春小説の金字塔です。
- 舟を編む / 三浦しをん 出版社の営業部で浮いた存在だった馬締光也(まじめ みつや)が、その真面目さと類まれな言語感覚を買われ、辞書編集部に引き抜かれます。新しい辞書『大渡海』の完成を目指し、個性的な仲間たちと共に十数年という長い歳月をかけて言葉の海と格闘する姿を描きます。地道な仕事への情熱や、言葉の奥深さを教えてくれる、心温まる物語。本屋大賞受賞作です。
- 西の魔女が死んだ / 梨木香歩 中学に入ってすぐ、学校に行けなくなってしまった少女まい。彼女は、田舎で暮らすイギリス人の祖母「西の魔女」のもとでひと夏を過ごすことになります。そこで「魂を強くするための魔女修行」を通して、自然と共に生きること、そして何事も自分で決めることの大切さを学んでいきます。少女の心の再生と祖母との温かい絆が描かれた、世代を超えて愛される物語です。
- 博士の愛した数式 / 小川洋子 交通事故が原因で、記憶が80分しか持続しなくなってしまった天才数学者「博士」。彼の元へ派遣された家政婦の「私」と、その10歳の息子「ルート」は、博士がこよなく愛する数式を通して、少しずつ心を通わせていきます。記憶を失っても、人を愛する心や尊敬の念は失われないことを教えてくれる、静かで美しい奇跡の物語。本屋大賞受賞作です。
- 羊と鋼の森 / 宮下奈都 北海道の田舎で育った青年・外村が、高校でピアノ調律師の音色に魅了され、自らもその世界へ足を踏み入れます。才能豊かな先輩や個性的な顧客との出会いを通じ、悩み、迷いながらも自分だけの音を探し求めて成長していく姿を描きます。森の匂いやピアノの音が聞こえてくるような、清澄で美しい文章が魅力。本屋大賞受賞作です。
- カラフル / 森絵都 生前の罪によって輪廻のサイクルから外された魂が、抽選に当たり「人生の再挑戦」のチャンスを得ます。それは、自殺を図った中学生・小林真の体に乗り移り、彼の人生を生きながら、自分の犯した罪を思い出すというものでした。家族や友人との関わりを通して、人が生きることの素晴らしさや、人生の多面性を教えてくれる感動的な物語です。
- 海賊とよばれた男 / 百田尚樹 戦後の日本で、石油事業によって一代で巨大企業を築き上げた男・国岡鐵造の生涯を描いた物語。大企業や海外の圧力に屈せず、社員を家族として大切にしながら、常識破りの方法で道を切り拓いていく姿は圧巻です。日本人が誇りを失っていた時代に、未来を信じて戦い抜いた男たちの熱いドラマに胸が打たれます。
- 本日は、お日柄もよく / 原田マハ OLの二ノ宮こと葉は、幼なじみの結婚式で聞いたスピーチに感動し、スピーチライターの世界に飛び込みます。伝説のスピーチライターのもとで修行を積み、言葉の持つ力で人の心を動かす仕事の魅力に目覚めていくお仕事小説。前向きな気持ちになれる一冊です。
- 蜜蜂と遠雷 / 恩田陸 国際ピアノコンクールを舞台に、それぞれ異なる背景を持つ4人の若きピアニストたちが、才能と運命、そして音楽そのものと向き合う姿を描いた青春群像劇。音楽が聞こえてくるような圧巻の演奏描写と、コンテスタントたちの熱い人間ドラマに引き込まれます。直木賞と本屋大賞をダブル受賞した傑作。
- その日のまえに / 重松清 余命宣告をされた妻と、残される家族が、最期の「その日」までをどう過ごすのか。7つの家族の視点から、死という重いテーマを真正面から描きながらも、日常の愛おしさや、人との繋がりの温かさを描いた連作短編集です。
- 流浪の月 / 凪良ゆう ある雨の公園で出会った、少女・更紗と青年・文。その出会いは「誘拐事件」として世間を騒がせ、二人は「被害女児」と「誘拐犯」というレッテルを貼られます。15年後、再会した二人の関係を通して、世間の常識や普通では測れない、魂の結びつきを描いた物語。本屋大賞受賞作です。
- 永遠の0 / 百田尚樹 太平洋戦争で「臆病者」と蔑まれながらも、天才的な操縦技術を持っていた零戦パイロット・宮部久蔵。彼の孫が、祖父の本当の姿を追う中で、戦争の真実と家族への深い愛が明らかになっていきます。戦争の悲劇と、それでも生きようとした人々の想いに涙する感動作。
- そして、バトンは渡された / 瀬尾まいこ 親が次々と変わり、合計4回も苗字が変わった高校生の優子。しかし、彼女はどの親からも愛情をたっぷりと注がれ、前向きに育ちました。複雑な家庭環境の中で、血の繋がりを超えた様々な「家族の形」を描きます。物語の最後に明かされる驚きの真実と、温かい愛情に涙が止まらない。本屋大賞受賞作です。
- 風が強く吹いている / 三浦しをん 寄せ集めの素人ばかり10人の大学陸上部が、無謀にも日本の大学駅伝の最高峰・箱根駅伝を目指します。個性豊かなメンバーたちが、一つの「たすき」を繋ぐためにぶつかり合い、励まし合いながら成長していく姿に、胸が熱くなること間違いなしの傑作青春小説です。
- 阪急電車 / 有川浩 兵庫県を走る片道約15分のローカル線「阪急今津線」。そこに乗り合わせた人々の人生が、ほんの少しだけ交差し、影響を与え合っていく様子を温かく描いた連作短編集。偶然の出会いが小さな奇跡を生む、読後に優しい気持ちになれる物語です。
- サラバ! / 西加奈子 イランで生まれた少年・圷歩(あくつ あゆむ)が、エジプト、そして日本へと移り住みながら、様々な文化や人々との出会いを通して成長していく30年以上にわたる壮大な物語。信じること、生きることの意味を力強く問いかける、西加奈子のエネルギーに満ちた直木賞受賞作です。
- 何者 / 朝井リョウ 就職活動を通して集まった5人の大学生。SNS上での自己PRと現実の自分とのギャップに悩み、お互いの本音と建前、自意識が交錯します。誰もが心のどこかに持つ「何者かになりたい」という渇望と、それに向き合う痛みを鋭く描き出した直木賞受賞作です。
- 凍りのくじら / 辻村深月 写真家の父が失踪し、少し風変わりな母と暮らす理帆子。彼女は、藤子・F・不二雄の「すこし・ふしぎ」な物語を拠り所に生きています。ある日、自分の出生の秘密に関わる人物と出会ったことから、止まっていた時間が動き出す。家族の秘密と再生を描いた、心に沁みる物語です。
- 世界から猫が消えたなら / 川村元気 余命わずかと宣告された30歳の郵便配達員の僕。彼の前に、自分と同じ姿をした悪魔が現れ、「この世界から何か一つを消す代わりに、一日の命をあげる」という奇妙な取引を持ちかけます。失うことで初めてわかる、モノや思い出、人との繋がりの大切さを描いた、感動的なファンタジー。
- 流星ワゴン / 重松清 リストラされ、妻と子にも見放され、人生に絶望した主人公・永田一雄。死を決意した彼の前に、亡くなったはずの父親と息子が運転する不思議なワゴンカーが現れます。過去の人生の分岐点へと旅をする中で、後悔だらけだった人生を受け入れ、未来へ進む勇気を与えてくれる、感動の家族再生の物語です。
3. 【歴史・時代小説】激動の時代を生きた人々のロマンに胸が熱くなるTOP20

遠い昔の出来事や、教科書でしか知らなかった偉人たちの生き様を、手に汗握る物語として追体験できる歴史・時代小説。
緻密な時代考証に基づいた重厚な作品から、史実をベースにしたエンターテイメント作品まで、歴史のロマンに浸れるランキングです。
- 燃えよ剣 / 司馬遼太郎 武州多摩の百姓の出である土方歳三が、近藤勇や沖田総司らと共に京へ上り、幕末最強の剣客集団「新選組」を作り上げるまでを描きます。「鬼の副長」として恐れられながらも、己の信念と美学を貫き、激動の時代を駆け抜けた男の生涯を描いた傑作です。歴史小説でありながら、青春小説のような疾走感と魅力にあふれています。
- 坂の上の雲 / 司馬遼太郎 明治という新しい時代を迎えた日本が、近代国家として坂を駆け上がっていく姿を、伊予松山出身の三人の男の人生を通して壮大に描きます。日露戦争で活躍した軍人の秋山好古・真之兄弟と、俳句の世界に革新をもたらした正岡子規。彼らの夢と情熱、そして葛藤が、国家の運命と重なり合う国民的文学です。
- 竜馬がゆく / 司馬遼太郎 土佐の郷士という低い身分に生まれながら、日本の未来を憂い、新しい国づくりのために奔走した坂本龍馬の生涯を描きます。藩を飛び出し、多くの人々と出会い、薩長同盟を成し遂げるなど、その奇想天外な発想と行動力で時代を動かしていく姿は痛快そのもの。現代の私たちが抱く「坂本龍馬」のイメージを決定づけた不朽の名作です。
- 村上海賊の娘 / 和田竜 戦国時代、瀬戸内海を支配した日本最強の「村上海賊」。その当主の娘で、醜女と噂されながらも父譲りの気性と武芸の腕を持つ少女・景(きょう)が主人公です。織田信長と本願寺の争いに巻き込まれ、海賊の誇りをかけて巨大な敵に立ち向かっていく、手に汗握る海洋合戦ロマン。本屋大賞受賞作です。
- みをつくし料理帖シリーズ / 髙田郁 大坂の洪水で天涯孤独となり、江戸の蕎麦屋「つる家」で料理人として働くことになった少女・澪(みお)。故郷と江戸の味の違いに戸惑いながらも、天性の味覚と負けん気で困難を乗り越え、一人前の料理人へと成長していきます。登場する料理が実においしそうで、人々の優しさや絆が心に沁みる、人情時代小説の傑作シリーズです。
- 壬生義士伝 / 浅田次郎 新選組に、家族を養う金のために南部藩を脱藩してきた一人の武士がいました。彼の名は吉村貫一郎。武士の誇りよりも家族への愛を貫き、「守銭奴」と蔑まれながらも、誰よりも強く義に生きた男の物語。その壮絶な生涯と深い家族愛に、涙なしでは読めません。
- 影法師 / 百田尚樹 若くして筆頭家老にまで出世した勘一には、生涯の友と誓った男がいた。しかし、その友・彦四郎は不遇の死を遂げる。なぜ彼は死なねばならなかったのか。勘一が友の死の真相を探る中で、二人の過去と、命をかけた友情の秘密が明らかになっていく。ラストに待ち受ける感動と衝撃が胸を打つ物語です。
- 天地明察 / 冲方丁 江戸時代前期、日本独自の暦を作るという一大事業に挑んだ実在の人物・渋川春海の物語。碁打ちとしての才能を持ちながら、算術と天文学の世界に魅せられた彼が、数々の挫折や政治的な妨害を乗り越え、星々と向き合い続ける姿を生き生きと描きます。情熱を持って何かに挑むことの素晴らしさを教えてくれる、爽やかな感動作。本屋大賞受賞作です。
- 孤宿の人 / 宮部みゆき 罪人の流刑地である孤島に、訳あって流されてきた少女・ほう。彼女は、島で出会う人々との交流を通して、たくましく成長していきます。厳しい環境の中でも希望を失わず、人のために生きようとする少女の姿と、彼女を取り巻く人々のドラマを丁寧に描いた、感動的な物語です。
- 関ケ原 / 司馬遼太郎 天下分け目の「関ヶ原の戦い」を、西軍の石田三成と東軍の徳川家康という二人の武将を軸に描きます。それぞれの正義と戦略、そして人間的な魅力と欠点が、合戦に至るまでの緻密な駆け引きの中で鮮やかに浮かび上がります。歴史が動くダイナミックな瞬間を、まるでその場にいるかのように体験できる大作です。
- 蒼穹の昴 / 浅田次郎 清朝末期の中国を舞台に、貧しい村から都へ上った二人の青年の物語。一人は宦官として西太后の側近くに仕え、もう一人は官吏登用試験・科挙に合格し、それぞれの運命を歩みます。滅びゆく王朝の壮大な歴史の中で、懸命に生きる人々の姿を描いた大河ロマンです。
- 桜ほうさら / 宮部みゆき 無実の罪で父を亡くし、お家断絶となった若侍・古橋笙之介。江戸の長屋で暮らしながら、持ち前の人の良さと聡明さで、町で起こる小さな事件を解決していきます。辛い過去を背負いながらも、懸命に生きる主人公を応援したくなる、ミステリー要素も楽しめる人情時代劇です。
- ぼんくらシリーズ / 宮部みゆき 江戸・深川を舞台に、うだつの上がらない「ぼんくら」な同心・井筒平四郎が、甥っ子と共に町で起こる不思議な事件の謎を解き明かしていく時代ミステリーシリーズ。事件の裏にある人々の悲しみや喜びが丁寧に描かれ、江戸の町の空気感が伝わってくるような作品です。
- 国盗り物語 / 司馬遼太郎 戦国時代の二人の英雄、斎藤道三と織田信長の物語。油売りから身を起こし、知略の限りを尽くして美濃一国を手に入れた道三。その野望と精神を受け継ぎ、天下統一へと突き進んでいく信長。下剋上の時代を象徴する二人のダイナミックな生涯を描きます。
- 項羽と劉邦 / 司馬遼太郎 秦の始皇帝亡き後の中国で、天下を争った二人の英雄の物語。圧倒的な武力とカリスマを持つ貴族出身の項羽と、農民出身ながら人徳と不思議な魅力で人を惹きつける劉邦。対照的な二人が繰り広げる壮大な戦いを描いた、中国史小説の最高峰の一つです。
- 一路 / 浅田次郎 父の急死により、若くして参勤交代の行列責任者「供頭」を継ぐことになった小野寺一路。予算も時間もない中、様々な妨害に遭いながらも、江戸への長い道のりを進んでいきます。困難に立ち向かう若者の成長を描いた、ユーモアあふれるロードムービーのような時代小説です。
- 世に棲む日日 / 司馬遼太郎 幕末の長州藩を舞台に、革命児・高杉晋作と、彼の作った奇兵隊で活躍した天才剣士・立見尚文(たつみ なおふみ)の二人を中心に描きます。短い人生を炎のように燃やし、新しい時代を作るために戦った若者たちの情熱的な生き様を描いた青春群像劇です。
- お文の影 / 宮部みゆき ある若者のもとに、夜な夜な現れる美しい女の幽霊「お文」。彼女の影を探してほしいと頼まれたことから、悲しい恋と隠された事件の真相が明らかになっていく、切ない怪談ミステリーです。宮部みゆきが得意とする、人の情念とあやかしの世界が見事に融合しています。
- のぼうの城 / 和田竜 豊臣秀吉の関東攻めの際、二万の軍勢に囲まれた、わずか五百人の兵が守る忍城(おしじょう)。城代の成田長親は、領民から「のぼう様(でくのぼうの意)」と呼ばれる、誰もが侮る男でした。しかし、その彼が驚きの策で大軍を翻弄していく。史実に基づいた痛快なエンターテイメント時代小説です。
- 幻色江戸ごよみ / 宮部みゆき 江戸の町で暮らす市井の人々が遭遇する、少し不思議で奇妙な出来事を描いた連作短編集。ぞっとする怪談もあれば、心が温かくなる人情話もあり、宮部みゆきの語りの巧みさが光ります。江戸の四季の移ろいと共に、様々な物語が楽しめる一冊です。
4. 【ミステリー小説】巧みな伏線と衝撃の結末!傑作ミステリーTOP20

事件の謎、犯人の動機、そして読者をあっと驚かせるどんでん返し。ページをめくる手が止まらなくなるミステリー小説は、最も人気のあるジャンルの一つです。
謎解きの快感と人間ドラマの深さを味わえる、傑作ぞろいのランキングをご覧ください。
- 告白 / 湊かなえ 「私の娘は、このクラスの生徒に殺されました」――。中学校教師・森口悠子が、終業式のホームルームで行ったこの衝撃的な告白から物語は始まります。事件に関わった人物たちが、章ごとにそれぞれの視点から「告白」する形で真相が多角的に暴かれていく構成は見事。人間の悪意や脆さ、そして復讐の連鎖を描き、「イヤミス(読後感が嫌なミステリー)」というジャンルを世に知らしめた傑作です。
- 白夜行 / 東野圭吾 質屋の店主が殺された事件から、物語は始まります。被害者の息子・亮司と、容疑者の娘・雪穂。二人はその後、全く別の人生を歩んでいるかのように見えますが、彼らの周りでは不可解な事件が次々と起こります。亮司と雪穂の心情は一切描かれず、周囲の人物の視点だけで19年にもわたる彼らの歪んだ絆と罪の軌跡を追っていく大長編。美しくも悲しい、究極の愛の物語です。
- アヒルと鴨のコインロッカー / 伊坂幸太郎 大学進学のために仙台に引っ越してきた椎名は、風変わりな隣人・河崎に「本屋を襲撃して広辞苑を盗もう」と誘われます。奇妙な計画の裏には、河崎の過去と、ブータンから来た留学生との切ない物語が隠されていました。巧みに張り巡らされた伏線と時間軸のトリックが、ラストで一つの真実に収束する構成は圧巻。ミステリーでありながら、青春の痛みと希望を描いた感動作です。
- マスカレードシリーズ / 東野圭吾 高級ホテル「ホテル・コルテシア東京」を舞台に、潜入捜査官の刑事・新田浩介と、プロ意識の高いホテルマン・山岸尚美の異色コンビが事件に挑みます。お客様の「仮面」を守ろうとするホテルマンと、犯人の「仮面」を剥がそうとする刑事。立場も考え方も正反対の二人が、反発しながらも協力して謎を解き明かしていく姿が魅力の人気シリーズです。
- 葉桜の季節に君を想うということ / 歌野晶午 元私立探偵で、現在は”何でも屋”を営む成瀬が、悪質な霊感商法の調査や、運命的に出会った女性との恋愛に奔走する物語。軽快なハードボイルド小説かと思いきや、読者は巧みな罠にかけられています。最後に待ち受ける衝撃のどんでん返しは、日本ミステリー史に残る「叙述トリック」の傑作として名高く、必ず最初から読み返したくなります。
- 火車 / 宮部みゆき 休職中の刑事・本間が、遠縁の男性から行方不明になった婚約者を探してほしいと頼まれます。しかし、彼女の足取りを追ううち、その経歴がすべて偽りであったことが判明。カード破産が社会問題化する時代を背景に、自分の存在を消して他人になりすまさなければ生きていけなかった女性の、悲しくも壮絶な人生が浮かび上がってくる社会派ミステリーの金字塔です。
- ゴールデンスランバー / 伊坂幸太郎 首相暗殺の濡れ衣を着せられ、巨大な権力から追われることになった青年・青柳雅春。彼が信じられるのは、かつての友人や恋人との「信頼」だけ。無数の監視網をかいくぐり、仙台の街を逃げ続ける大規模な逃亡劇を通して、人間の絆の強さを描いた、スリリングかつ感動的な物語です。
- イニシエーション・ラブ / 乾くるみ 80年代の静岡と東京を舞台に、大学生の「僕」と歯科助手のマユの甘く切ない恋愛を描いた物語。…と、誰もが思います。しかし、最後の2行で、この物語がただの恋愛小説ではない、巧妙に仕掛けられたミステリーであったことが判明します。読者全員が「騙された!」と叫ぶ、伝説的な傑作です。
- 流星の絆 / 東野圭吾 小学生のころ、両親を惨殺された三兄妹。大人になった彼らは、詐欺を働きながら生計を立てていましたが、時効が迫る中、偶然にも事件の真相に繋がる手がかりを見つけます。両親の仇を討つため、三兄妹が仕掛ける最後の計画とは。ミステリーでありながら、兄妹の強い絆を描いた感動的な物語です。
- 花の鎖 / 湊かなえ 見た目も育ちも違う三人の女性。それぞれの視点で語られる物語は、一見すると無関係に見えますが、「花」と「鎖」をキーワードに、過去の事件を通して驚くべき繋がりを見せていきます。湊かなえが得意とする、人間の嫉妬や愛情、そして世代を超えた因縁を描いた巧みな構成のミステリーです。
- 満願 / 米澤穂信 人の「願い」が引き起こす事件を描いた、珠玉のミステリー短編集。表題作「満願」をはじめ、どの作品も鮮やかな謎解きと共に、人間の心の奥底にある欲望や業をあぶり出します。短いながらも読後感が深く、ぞくりとさせられるキレ味鋭い物語が揃っています。
- 夢幻花 / 東野圭吾 江戸時代から存在が噂される黄色い朝顔「夢幻花」。この花を巡って、現代と過去の事件が交錯していきます。ある殺人事件を追う刑事と、事故死した従兄弟の謎を探る女子大生。二つの視点が繋がったとき、花の持つ悲しい秘密が明らかになります。
- 楽園のカンヴァス / 原田マハ 夭折の天才画家アンリ・ルソーの幻の名画『楽園のカンヴァス』。その真贋を巡って、ニューヨーク近代美術館のキュレーターと、美術史研究者が謎解き合戦を繰り広げます。美術の知識がなくても楽しめる、アートミステリーの傑作です。
- 向日葵の咲かない夏 / 道尾秀介 夏休み前、同級生が首を吊って死んでいるのを発見した主人公のミチオ。しかし、その死体は忽然と消え、後日、彼は蜘蛛の姿になってミチオの前に現れます。幻想的で不気味な世界観の中、子供の視点から描かれる物語は、読者を驚愕のラストへと導きます。
- リバース / 湊かなえ 地味で平凡なサラリーマン・深瀬のもとに、「お前は人殺しだ」という告発文が届きます。それは、10年前に起きた親友の事故死に隠された秘密を暴こうとするものでした。過去と向き合うことで明らかになる、友情、嫉妬、そして罪の意識。衝撃の結末に「反転(リバース)」する物語です。
- 加賀恭一郎シリーズ / 東野圭吾 刑事・加賀恭一郎が主人公の人気シリーズ。彼は、犯人を捕まえるだけでなく、事件の裏に隠された「人の心の謎」を解き明かすことに重きを置きます。『新参者』『麒麟の翼』など、人情味あふれるストーリーが多く、ミステリーでありながら温かい涙を誘う作品群です。
- 贖罪 / 湊かなえ 15年前、小学生の娘を殺された母親が、事件現場にいた4人の同級生に「犯人を見つけなさい。それができないのなら、私が納得できる償いをしなさい」と告げます。その「呪い」を背負ったまま大人になった4人の、壮絶な人生と悲劇の連鎖を描いた物語。
- 手紙 / 東野圭吾 兄が強盗殺人の罪で服役しているというだけで、弟の直貴は就職、恋愛、結婚と人生のあらゆる場面で差別を受け続けます。獄中の兄から届く「手紙」を支えにしながらも、苦悩する直貴。犯罪者の家族が背負う過酷な現実を真正面から描いた、社会派ミステリーの感動作です。
- 幻夜 / 東野圭吾 大地震の混乱の中、父親を殺してしまった青年・水原雅也と、その場に居合わせた謎の美女・新海美冬。美冬の助けで東京に出た雅也は、彼女の野望のために次々と犯罪に手を染めていきます。彼女は悪女なのか、それとも聖女なのか。『白夜行』と対をなすとも言われる、闇の物語です。
- 仮面山荘殺人事件 / 東野圭吾 婚約者を亡くした主人公が、彼女の父親が所有する山荘に集まります。そこへ、強盗犯が押し入り、8人は人質に。緊張状態の中、一人が密室で殺害されます。犯人は強盗か、それともこの中にいる誰かなのか。「クローズドサークル」という王道の設定ながら、最後に全ての前提が覆る鮮やかなトリックが光る傑作です。
5. 【SF小説】想像力の限界を超える!科学と空想の世界TOP9

もしも未来がこうなったら?もしも別の宇宙が存在したら?SF(サイエンス・フィクション)は、科学的な知識や空想を基に、私たちをまだ見ぬ世界へ連れて行ってくれます。
常識が覆されるような驚きと知的興奮に満ちた作品を集めました。
- ナミヤ雑貨店の奇蹟 / 東野圭吾 3人の若者が逃げ込んだ古い廃屋「ナミヤ雑貨店」。そこは、かつて店主が悩み相談の手紙に返事を書いていた場所でした。すると、閉まっているはずのシャッターの郵便口から、30年以上前の過去から届いた悩み相談の手紙が投函されます。彼らが戸惑いながらも返事を書くと、その手紙が過去と現在、そして未来を繋ぎ、奇跡を起こしていく。時空を超えた手紙のやりとりを描いた、心温まるSFファンタジーです。
- 新世界より / 貴志祐介 今から1000年後の日本。人類は「呪力」と呼ばれる超能力(念動力)を手にし、一見平和な社会を築いていました。しかし、その平和は、能力をうまく制御できない子供を秘密裏に排除するなど、厳しい管理によって成り立っていました。主人公の渡辺早季と仲間たちは、自分たちの世界の歴史に隠された血塗られた真実と、社会の根幹を揺るがす恐ろしい秘密を知ってしまいます。壮大な世界観で描かれる本格SF大作です。
- 自衛隊シリーズ / 有川浩 これは「塩の街」「空の中」「海の底」の3つの物語からなる、陸・海・空の自衛隊が活躍するシリーズです。それぞれが独立した物語で、現実とは少し違う「if」の世界が描かれます。
- 『塩の街』: 人間が塩の柱になってしまう謎の病気が蔓延した世界で、元自衛官の男と少女が出会い、共に生きていく切ないラブストーリー。
- 『空の中』: 日本の上空に現れた謎の巨大飛行物体と、それに乗り込んだ自衛隊パイロットの奮闘を描く冒険活劇。
- 『海の底』: 横須賀の港を謎の巨大生物が襲撃。潜水艦内に閉じ込められた子供たちと自衛官の、手に汗握るサバイバル&パニックストーリー。
- ハーモニー / 伊藤計劃 近未来、人類は大規模な災厄を経て、病気や争いのない「ユートピア」を築き上げました。医療システムが社会の隅々まで行き渡り、人々は健康と優しさに満ちた「ハーモニー(調和)」の世界で生きています。しかし、その完璧すぎる社会に息苦しさを感じる主人公・トァンは、ある日突然起こった集団自殺事件の謎を追い、この世界の真実に迫ります。自由とは、人間らしさとは何かを鋭く問いかけるディストピアSFです。
- 小説 君の名は。 / 新海誠 社会現象にもなった大ヒットアニメ映画を、新海誠監督自らが小説化した作品。山深い田舎町に住む女子高生・三葉と、東京で暮らす男子高生・瀧。出会うはずのない二人が、ある日突然、夢の中で心と体が入れ替わってしまいます。戸惑いながらも、お互いの生活を体験するうちに絆を深めていく二人。しかし、その不思議な現象の裏には、時空を超えた壮大な運命が隠されていました。
- 火星に住むつもりかい? / 伊坂幸太郎 近未来の日本では、犯罪を犯す可能性がある危険人物を事前に特定し、「平和警察」が”処理”するシステムが導入されていました。表向きは平和になった社会で、そのシステムに疑問を抱く人物たちの姿を通して、本当の平和や正義とは何かを問いかけます。「安全のために自由をどこまで犠牲にできるのか」という、現代社会にも通じるテーマを扱った、少し不思議で哲学的な物語です。
- 残像に口紅を / 筒井康隆 この小説の主人公は、ごく普通の小説家。しかし、彼の周りの世界から、少しずつ「ことば」が消えていきます。最初は「あ」の音がつく言葉、次は「い」の音がつく言葉…というように、使える言葉がどんどん減っていくのです。言葉が失われるにつれて、世界そのものも変容していく様子を描いた、実験的で知的なSF小説。言葉の面白さと不思議さを存分に味わえる一冊です。
- 未来いそっぷ / 星新一 「ショートショートの神様」星新一による、未来版のイソップ寓話とも言える作品集。数ページで完結する短い物語の中に、未来のロボットや宇宙、不思議な発明品などが登場します。どの話も、あっと驚く結末や、現代社会への皮肉が込められており、短いながらも深く考えさせられます。SF初心者でも気軽に楽しめる、面白くて少しブラックな物語が満載です。
- 屍者の帝国 / 伊藤計劃 『ハーモニー』の作者・伊藤計劃が遺した構想を、盟友である芥川賞作家・円城塔が書き継いで完成させた奇跡の物語。19世紀のロンドンを舞台に、フランケンシュタイン博士の技術によって死体が労働力として活用される世界が描かれます。主人公は、かの有名なワトソン君。彼は諜報員として、死者に魂を与える技術が記された「ヴィクターの手記」を追い、世界中を冒険します。文学と歴史とSFが融合した壮大な冒険譚です。
6. 【ファンタジー小説】魔法、異世界、冒険!心躍る幻想物語TOP11

魔法や伝説の生き物が存在する異世界を舞台に、壮大な冒険が繰り広げられるファンタジー小説。
現実を忘れ、物語の世界にどっぷりと浸ることができます。
独特な世界観と魅力的なキャラクターが織りなす物語のランキングです。
- 夜は短し歩けよ乙女 / 森見登美彦 これは、とっても愉快で奇妙な恋の物語! 主人公の「先輩」は、後輩の「黒髪の乙女」に片想い中。彼女の目に留まるため「偶然を装って」彼女の行く先々に現れるのですが、その先々で奇妙で楽しい事件が巻き起こります。不思議な人々が集まる古本市や、学園祭でのゲリラ演劇など、めくるめく京都の夜を舞台にした、最高にハッピーでエネルギッシュな一冊です!
- 旅のラゴス / 筒井康隆 主人公ラゴスと一緒に、ワクワクする不思議な世界へ旅に出ましょう! この世界には、壁を通り抜けられる人や、一瞬で遠くへ移動できる人々がいます。ラゴスは、そんな世界を何十年もかけて旅し、様々な文化や不思議な現象に触れていきます。彼の旅を見ていると、人生という冒険そのものが、かけがえのない宝物なのだと感じさせてくれます。読めばきっと、どこかへ旅に出たくなりますよ!
- 鹿の王 / 上橋菜穂子 生き残った最強の戦士ヴァンと、彼が助けた幼い少女ユナ。二人は、謎の病気が広がる世界で、強い絆で結ばれながら過酷な運命に立ち向かっていきます。ハラハラする冒険と、心温まる親子の愛、そして人間と自然の神秘的な繋がりを描いた、壮大で感動的な医療ファンタジー。希望と勇気がもらえる物語です!
- 十二国記シリーズ / 小野不由美 ごく普通の女子高生・陽子が、ある日突然、麒麟(きりん)と名乗る美しい生き物によって、地図にない異世界へ! そこは、神や妖魔が存在する、古代中国のような十二の国々からなる世界でした。自分が王になる運命だと知らされた陽子が、裏切りや困難を乗り越え、真の王へと成長していく姿を描く、壮大な大河ファンタジーです。
- 獣の奏者 / 上橋菜穂子 獣たちの言葉を操る不思議な力を持つ少女・エリンの物語。彼女は、凶暴だけれど気高い「王獣(おうじゅう)」と心を通わせ、その世話をすることになります。エリンが王獣と共に成長し、国の運命を揺るがす大きな争いに巻き込まれていく姿を描いた、感動的な物語。生き物への深い愛情と、自然の素晴らしさを教えてくれます。
- ペンギン・ハイウェイ / 森見登美彦 海もない普通の町に、ある日突然、たくさんのペンギンが現れた! 主人公は、毎日世界について研究している、ちょっと大人びた小学4年生の「アオヤマ君」。彼は、このペンギンの謎を解き明かすため、壮大な「研究」を始めます。夏の冒険、不思議な発見、そしてちょっぴりの恋。子供の頃のワクワクする気持ちを思い出させてくれる、キラキラした一冊です。
- 太陽の塔 / 森見登美彦 恋人にフラれた京都の大学生が、その失恋の腹いせ(?)に、彼女に対して壮大で緻密なストーキング計画を実行する、という何ともおかしくて愛すべき物語。「クリスマス粉砕」を掲げる仲間たちと共に、くだらなくて最高に楽しい日々を繰り広げます。大学生の有り余るエネルギーと妄想力が爆発した、笑える青春ファンタジーです。
- 有頂天家族シリーズ / 森見登美彦 ここは人間と狸と天狗が一緒に暮らす京都。主人公は、人の姿に化けることができる狸の一家「下鴨家」の三男・矢三郎です。「面白きことは良きことなり!」をモットーに、自由気ままに生きる彼と、個性豊かな兄弟たちが繰り広げる、楽しくてちょっぴり切ない物語。家族の温かい絆に、心がほっこりします。
- ブレイブ・ストーリー / 宮部みゆき いじめられっ子で、家庭にも悩みを抱える小学5年生のワタル。彼は、運命を変えるため、どんな願いも叶うという異世界「幻界(ヴィジョン)」へと旅立ちます。まるでロールプレイングゲームの主人公のように、仲間と出会い、モンスターと戦いながら成長していくワタルの姿に、勇気をもらえること間違いなし!王道の冒険ファンタジー大作です。
- 聖なる怠け者の冒険 / 森見登美彦 京都の町には、迷惑な奴らにささやかな天罰を下す正義の味方(?)「ぽんぽこ仮面」がいた! その正体は、普段はバイトに励む超怠け者の小和田君。そんな彼の前に、ある日「自分は未来から来たあなたの息子だ」と名乗る不思議な少年が現れ、彼の聖なる怠け者生活は、てんやわんやの大冒険へと変わっていきます。
- 過ぎ去りし王国の城 / 宮部みゆき 地図作りが趣味の中学生が、古い地図を頼りに、今はもう存在しないはずの「城」の跡地を探すうちに、不思議な出来事に遭遇します。そこは、かつて異能力を持つ子供たちが集められていた「過ぎ去りし王国」の入り口でした。現代と過去が交差する、少し切なくてノスタルジックな学園ミステリー・ファンタジーです。
7. 【ホラー小説】背筋が凍る恐怖体験。傑作ホラー小説TOP20

じっとりとした心理的な恐怖から、思わず目を背けたくなるようなグロテスクな恐怖まで、さまざまな形で私たちを恐怖の世界へ引きずり込むホラー小説。暑い夏はもちろん、日常にスリルを求めたいときにもぴったり。
眠れなくなるほどの恐怖を味わってみませんか?
- 黒い家 / 貴志祐介 保険会社に勤める主人公・若槻が、一件の支払い請求をきっかけに、人間の底知れない悪意と対峙する物語。顧客の家で子供の死体を発見した彼は、それが保険金目当ての殺人だと直感。常識が一切通用しないサイコパスとの、命がけの攻防に巻き込まれていきます。お化けよりも、生きている人間の狂気が何より恐ろしいと思い知らされる傑作です。
- クリムゾンの迷宮 / 貴志祐介 目覚めると、そこは一面真っ赤な奇妙な土地。主人公を含め、そこに集められた9人の男女は、手にしたゲーム機に導かれ、生き残りを賭けた殺し合いを強制されます。極限状態に追い込まれた人間が、いかに疑心暗鬼に陥り、狂っていくか。その心理的な恐怖と、息もつかせぬサバイバル劇が恐ろしい一冊です。
- 残穢 / 小野不由美 「今住んでいる部屋で、奇妙な音がするんです…」という読者からの手紙をきっかけに、怪談作家である「私」がその謎を追うドキュメンタリー風の物語。調査を進めるうち、過去の事件や土地に染みついた「穢れ」が、感染するように人々を蝕んでいく様子が明らかになります。じわじわと日常を侵食してくるような、リアルで静かな恐怖が味わえます。
- 天使の囀り / 貴志祐介 アマゾンから帰国した恋人が、「天使のさえずりが聞こえる」という謎の言葉を残して自殺した。精神科医である主人公は、その死の真相を追ううちに、人の脳に寄生し、「死への恐怖」を消し去る未知の生命体の存在にたどり着きます。科学的な知識に基づいた、リアルなバイオ・ホラー。読後、お刺身や温泉が怖くなるかもしれません。
- Another / 綾辻行人 とある中学校の3年3組には、クラスに紛れ込んだ「死者」のせいで、毎年クラスの関係者が次々と死ぬという「災厄」が起きていました。転校生の榊原恒一は、クラスメイトたちが「いないもの」として扱う不思議な少女・見崎鳴と共に、この呪いを止めるため謎に挑みます。学園ホラーのドキドキと、本格ミステリーの謎解きが融合した傑作です。
- 夏と花火と私の死体 / 乙一 この物語の語り手は、殺されてしまった9歳の少女「私」自身。私の死体を、幼い犯人たちが大人たちの目から隠そうと、夏祭りの日に奔走する様子を、死体の視点から淡々と描きます。子供ならではの無邪気さと残酷さが、静かで不気味な恐怖を生み出す、独創的な一冊です。
- 夜市 / 恒川光太郎 妖怪たちが開く不思議な市場「夜市」。そこでは、自分の大切なものと引き換えに、望むものが何でも手に入ります。主人公は、かつて夜市で「野球の才能」と引き換えに売ってしまった弟を買い戻すため、再びこの世ならざる場所へ足を踏み入れます。日本の古い伝承のような、どこか懐かしくも物悲しい、幻想的な和風ホラーです。
- 六番目の小夜子 / 恩田陸 とある高校で、3年に一度、生徒の中から謎の存在「サヨコ」が選ばれ、三つの約束を果たす、というゲームが受け継がれていました。単なる遊びのはずだったゲームが、その年は次第にエスカレートし、本当に不気味な事件が起こり始めます。学園に潜む謎と、じわじわと広がる恐怖を描いた学園ミステリーホラーです。
- 京極堂・百鬼夜行シリーズ / 京極夏彦 古本屋を営む傍ら、神主であり「拝み屋」でもある主人公・中禅寺秋彦、通称「京極堂」が事件を解決する大人気シリーズ。一見、妖怪や呪いの仕業としか思えない不可解な事件を、京極堂が膨大な知識と言葉の力で「憑き物落とし」のように解き明かしていきます。分厚い本ですが、その世界にハマると抜け出せません。
- 屍鬼 / 小野不由美 三方を山に囲まれた小さな村・外場村。ある夏、村に越してきた謎の一家をきっかけに、村人が次々と死んでいく怪事件が起こります。それは、死んだ者が「屍鬼(しき)」と呼ばれる吸血鬼のような存在となって蘇り、村を襲っているからでした。村が徐々に恐怖と疑心暗鬼に支配されていく様子を克明に描いた、パニックホラーの傑作です。
- 玩具修理者 / 小林泰三 どんなものでも元通りに直してくれる「玩具修理者」。子供たちは壊れたおもちゃだけでなく、死んでしまったペットや、果ては…? 静かで淡々とした語り口が、逆に生命を「修理」するというグロテスクで不気味な行為の恐ろしさを際立たせる、日本ホラー小説大賞受賞作です。
- 鬼談百景 / 小野不由美 99話の、ごく短い怪談を集めた実話風の短編集。「そういえば、昔こんなことがあったな」と思わせるような、日常に潜むちょっとした怪異や不思議な体験談が詰まっています。派手な怖さはありませんが、読後にじわりと効いてくる、質の高い怪談が楽しめます。
- 営繕かるかや怪異譚 / 小野不由美 家で起こる不思議な現象、例えば「誰もいない二階から物音がする」「開かずの間がある」といった悩みを専門に扱う、少し変わった工務店「営繕かるかや」の物語。家にまつわる怪異を解決していく中で、人の想いや記憶が浮かび上がる、優しくも少し切ないホラーです。
- きつねのはなし / 森見登美彦 普段はユーモラスな作風で知られる作者が描く、京都を舞台にした怪談集。古物商「芳蓮堂」の主人を語り部に、狐に化かされたような、奇妙で妖しい物語が四編収録されています。美しい文章で綴られる、はかなくも美しい恐怖が魅力です。
- ふちなしのかがみ / 辻村深月 学校の七不思議や都市伝説など、思春期の少女たちの身の回りで起こる、リアルで静かな恐怖を描いた短編集。幽霊そのものよりも、少女たちの嫉妬や孤独といった心理的な怖さがじわじわと伝わってきます。
- 十三番目の人格 / 貴志祐介 多重人格をテーマにした、サイコサスペンスの傑作。『クリムゾンの迷宮』に登場するキャラクターの過去を描いた物語で、おぞましい体験によって生まれた13の人格が、一人の人間の中でせめぎ合います。人間の心の闇と、その奥にある悲しみに迫る、息詰まる一冊です。
- 独白するユニバーサル横メルカトル / 平山夢明 常識が一切通用しない、グロテスクで不条理な恐怖を描く短編集。過激な描写や、悪夢のような展開が特徴で、読む人を選びますが、その唯一無二の世界観に熱狂的なファンを持つ「異常快楽(アブノーマル・プレジャー)の伝道師」の代表作です。
- 墓地を見おろす家 / 小池真理子 都心にありながら、格安の好条件で見つけた新築マンション。しかしその窓の外には、広大な墓地が広がっていました。若い夫婦と幼い娘が越してきたその家で、次々と起こり始める怪異現象。王道のモダンホラーで、じっとりとした恐怖が味わえます。
- チヨ子 / 宮部みゆき いじめられっ子の少年・雄一の前に現れた、おしゃべりな幽霊の女の子「チヨ子」。彼女は物語を食べて生きる「物語喰い」で、雄一に様々な物語を語り聞かせます。ファンタジーのようでいて、ぞっとするような怖さも併せ持つ、不思議な魅力の物語です。
- 雀蜂 / 貴志祐介 ドライブ中に事故に遭い、山中で道に迷った主人公。助けを求めて入った廃屋は、なんと数千匹もの凶暴なスズメバチの巣でした。逃げ場のない空間で、殺人蜂の群れとたった一人で対決する、究極のパニック&サバイバルホラー。原始的な恐怖に、ページをめくる手が止まりません。
まとめ :さあ、読書の旅に出かけよう
気になる小説は見つかりましたか?
ここに挙げた作品は、多くの読者に愛されてきた名作・傑作ばかりです。ランキングを参考に、ぜひ次の一冊を手に取ってみてください。
きっとあなたの心を揺さぶる、忘れられない読書体験が待っています。
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